『衛星インターネット』という言葉を聞いたことがある人はまだそんなにいないと思います。
日本でも時々雑誌で取り上げられていますが、あまり具体的には報道をされていないように思います。
そして、話題になるのも時々ふと気づいた時にニュースなどで目に付くくらいのもので具体的によくわからない人が多いと思います。
そもそも今存在しているのかも曖昧…みたいに感じる人もいると思います。
今回はそんな衛星インターネットについて書いてみました。
衛星インターネットって一体なに?
この意味は「宇宙にある衛星からインターネットの電波を発信して世界中に通信できるようにしよう!」みたいなイメージのネット通信です。
ですので、ビジョンとしてはとても大きく成功すれば通信業界も相当凄まじく変動することになると思います。
これについてツイッターでの評判や感想はどうなのかを並べてみました。
ツイッターでの口コミは?
やっぱり一家に一台自家発電機とでかいパラボラアンテナ立てて衛星インターネットをやろう! pic.twitter.com/OimfkfIOEs
— みくげっと (@3qgt) 2018年9月5日
思ったんだけどスペースXとかの衛星インターネット通信ってユーザーが受信アンテナを購入して置くわけだから引っ越しとか関係なくなるのか
電源あればどこでも使えるし— かまいるか🐬 (@kama_iruka) 2018年4月11日
実際に MacBook 一枚と衛星インターネットでジャングルや砂漠で仕事してたことあるけど、意外と精神も体力もいらないので大丈夫ですよ
— 小池陸@パンダ (@ssig33) 2017年8月29日
米スペースX社により打ち上げられた、スターリンク衛星をほぼ全天カメラにて動画で撮影出来ました!この衛星はインターネット接続を目的とした衛星で高度は550キロメートルです。ZWO187MCカメラにて名寄市内自宅前から撮影(2.5秒蓄積)、2019年5月26日21時09分30秒~12分40秒 ショートバージョン pic.twitter.com/GIzci0RULM
— 佐野康男 (@nnnovaaaaaaa) 2019年5月26日
まだまだ普及率は少なく、世界的には広がっていませんが衛星インターネットを使用した人は使いやすさや可能性を期待しているように思えます。
世界ではインターネットがどのくらいの割合で普及している?
今世界では約76億人が住んでいると言われていますが、その内どれくらいの人口が使用しているのか?いわゆるインターネット普及率と聞くと、ピンとこない人もいると思います。
日本に住んでいると基本的に「ネット接続の環境が当たり前の文明」ですし、各国でも東南アジアが非常に発展しており都市によっては日本よりも既に建設の発展や街並みの世界評価は既に高い都市も多くあります。
マレーシアやドバイ、タイ、シンガポールなど都市別に見ると、日本の東京や京都よりも人気がある地方もあります。
なので、個人的な感覚では世界でも80%くらいが普及していると思ったのですが、実はまだ48.6~53%程でしか利用されておらず地域によってはネット環境が整っていないことも理由の一つのようです。
ただ、日本ではネット回線のエリアはほぼ100%大丈夫ですが、利用率は90%ちょっとと言われています。
東南アジアや南アジア、アフリカ地方の国ではまだ設備や機器、経済状況など各地域さまざま要因があり、ネットの普及率は少ないようです。
各国のネット普及率が高い国と低い国BEST10
ネット普及率が高い国BEST10 | 割合 |
フォークランド諸島 | 99.02% |
アンドラ | 98.87% |
バミューダ | 98.37% |
アイスランド | 98.26% |
リヒテンシュタイン | 98.10% |
クウェート | 98.00% |
ルクセンブルク | 97.83% |
フェロー諸島 | 97.58% |
アルバ | 97.17% |
デンマーク | 97.10% |
ネット普及率が低いBEST10 | 割合 |
エリトリア | 1.31% |
ソマリア | 2.00% |
ギニアビサウ | 3.93% |
中央アフリカ | 4.34% |
ブルンジ | 5.59% |
チャド | 6.50% |
南スーダン | 7.98% |
リベリア | 7.98% |
コモロ | 8.48% |
コンゴ民主共和国 | 8.62% |
引用元:グローバルノート
南アメリカや北アメリカの普及が多く、アフリカは普及が低いようですね。
こういったこともからもまだまだ発展していない地域へ向けて衛星からインターネットの通信を発信させることが出来るようになれば全世界に行き届くというわけなんだと思います。
最新の情報はどこまで?
衛星インターネット自体は歴史を辿ってみると2000年以前から構想はあったようです。
しかし、実現をさせるまでには至っていないようです。現在2020年直近の2019年においても完全には完成されていないようですが、宇宙事業は発展していき、下記のような大企業も本格的に衛星インターネットへの取り組みを開始し出したようです。
facebookも参戦
Facebookでも数年前からマークザッカーバーグがインターネット通信を衛星から発信させる意思を伝えていますね。
記憶しているのは2015年辺りからそのようなニュースを見始めましたが、段階的に今も技術を発展させているようです。
通信衛星「アテナ」からの発信で「現在ネットを使用できない地域に住んでいる数十億人に向け、安価に通信が可能になるようなサービスを実施」させようとしているみたいですね。
確かにあまりにも壮大でよくわからない部分もあります。
amazonも参戦
amazonが宇宙プロジェクトで衛星からのインターネット通信のビジネスとして『Project Kuiper』と名付けた取り組みを開始させているようです。
このプロジェクトに掛かる費用はおそらく数十億ドルと言われており、莫大な金額を掛けてビジネス参入をする方向ということです。
しかも3000基以上の人工衛星を地球上にばら撒きブロードバンド通信を可能にさせていく方向だということです。
amazonがFacebookの衛星インターネット部門を吸収
Facebookの衛星インターネット開発チームを引き抜いたAmazonは、Project Kuiperで低軌道衛星の打ち上げを計画していますが、競合サービスであるSpaceXのStarlinkに大きく後れを取っています。Starlinkはすでに1500基を超える衛星を打ち上げており、1万人以上がベータテストに参加しています。一方で、Project Kuiperは3236基の低軌道衛星を打ち上げるための承認をFCCから得ており、同プロジェクトに100億ドル(約1兆1000億円)以上を投資する計画があるとしているものの、いつ衛星を打ち上げたりサービスをスタートさせたりするのかについての詳細は明らかになっていません。なお、AmazonではProject Kuiperに500人以上の従業員が従事していると報じられています。
引用元:https://gigazine.net/news/20210715-amazon-acquires-facebook-satellite-internet/
上記は2021年7月の情報になります。
facebookも衛星インターネットに着手していましたが、amazonに開発チームごと渡したようです。これにより衛星インターネットの競合SpaceXのStarlinkとサービス争いをすることなりますが、どうなるか見物です。amazonは資金力がとてつもない企業、社長のジェフ・ベゾスは世界長者番付1位で個人資産で約20兆円も保有していますから想像もつきませんね。
他にも参入してくる企業はある?
大企業もこの衛星通信に参加していますが、ベンチャー企業や中小企業などもこの衛星インターネットに興味を持ち水面下では色々な事業案などをされているようです。
インターネット産業も宇宙ビジネスの一環として様々な会社が今後も色々と広げていくことになるんだと思います。
衛星インターネットにすると他の回線と何が違う?
衛星インターネットはなんとなくイメージがつきやすいと思いますが、現段階で予測されるメリットやデメリットについて述べたいと思います。
各社の月額料金
KDDI Optima Marine
CIR (確保回線速度) (双方向) | MIR (最大回線速度) (船→陸) | MIR (最大回線速度) (陸→船) | 料金 (注) | |
---|---|---|---|---|
Plan64 | 64kbps | 512kbps | 1024kbps | 495,000円/月<税込> |
Plan32 | 32kbps | 256kbps | 512kbps | 418,000円/月<税込> |
Plan16 | 16kbps | 128kbps | 256kbps | 341,000円/月<税込> |
現段階だと月額料金が高すぎて開発段階なのかもしれません。
>>会社情報
IPSTAR
プラン名 | 通信速度 | 月額料金 |
IPSTAR ENTRY | 最大通信速度 512Kbps/256Kbps | 5500円<税込> |
IPSTAR UP1 | 最大通信速度 256kbps/1Mbps | 7700円<税込> |
IPSTAR HOME+ | 最大通信速度 1Mbps/512Kbps | 8250円<税込> |
IPSTAR DR1 | 最大通信速度 2Mbps/1Mbps | 8800円<税込> |
IPSTAR FLEX+ | 最大通信速度 2Mbps/1Mbps | 9900円<税込> |
赤道上空 36,000kmから衛星通信で低価格でネット通信を提供。
しかも3500円/月額で使用できるという情報がネットで載っていました。しかし、情報元の情報を見てみると2009年の情報なので相当古く今では月額料金は上記のような例であります。
内容だけを見ると現段階だとスピードも遅く料金も高いですね。でも今後衛星通信が発展していく中で技術進歩がアリ、安く提供されていくようになるのかもしれません。
>>会社情報
JSAT
データプラン
メニュー | 通信速度 | 単価 |
D・エントリー | 最大128Kbps(割当20Kbps) | 1VSATあたり月額60500円<税込> |
D・スタンダード | 最大400Kbps(割当20Kbps) | 1VSATあたり月額104500円<税込> |
インターネット接続料金プラン
メニュー | 通信速度 | 単価 |
I・スタンダード | 上り最大400Kbps/下り最大4Mbps | 1VSATあたり月額82500円<税込> |
I・プレミア | 上り最大1.2Mbps/下り最大8Mbps | 1VSATあたり月額132000円<税込> |
こちらのスカパーJSATさんの会社も宇宙事業と通信事業を主にされている会社で乗り出しているようですね。まだ他の会社と同様に個人レベルで使用するにはとても料金が高いので難しいと思いますが、災害や天災など企業用の通信としてはアリかもしれません。
>>会社情報
勝手に予測いつくらいに衛星回線は実現する?
衛星通信の技術がどれくらいで個人レベルで使用できるのかを勝手に予測してみます。
私の予測としては2025年くらいなんじゃないかな?と勝手に思っております。
もしかしたらもっと速いのかもしれませんが、衛星通信の話題が世に出だしたのが2000年より前なのでやっぱり時間はかなり掛かってしまうんじゃないのかな?と思っています。
そして、まずはアフリカや南アジアを中心に色々な設備が試されていきそこでの使用が目的だと思うので、日本はその後になるんじゃないかと予測。
実際日本は技術的にも優れた国ですし今はまだ通信環境も全く困っていないので様子見で良いと思います。
2021年には衛星インターネットが商用化される可能性高い!
ソフトバンクは、通信事業者として長年にわたって技術力を蓄えるとともに、衛星ソリューションのユーザーとしての知見やノウハウを培ってきました。本業務提携契約を通してソフトバンクの技術力やノウハウを活用し、ソフトバンクとOneWebは、事業展開計画の遂行、エンドユーザー向けの商品開発、商業的パートナーシップの構築をともに進めていきます。
OneWebは、世界中の人々にインターネット環境を提供する低軌道衛星コンステレーションの構築を進めており、2019年2月に最初の衛星6基の打ち上げに成功しています。2019年末から毎月、一度に30基以上の衛星の打ち上げを行い、約650基で構成される衛星コンステレーションを構築します。2020年に商用環境での実証試験を行い、2021年には商用サービスを開始する予定
引用元:https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2019/20190723_01/
上記はソフトバンクの公式ページで発表されたことですが、「2020年から実験をし始めて2021年に衛星インターネットを開始する」というような内容の記事が出ています。
2020年の試験次第でかなり速く導入される可能性があるということですね。
今後の5Gとの絡みも含めて、またネット通信が進化していくようです。
これだけ大企業が揃って参入しているということは時代の流れが変わってくるということですね。
そしたら、家にアンテナ付けて通信すれば速度の安定感はかなり抜群…
障害あるとしたらビルや山などの遮断物よりも雲や雨などの天候になりそうですね。
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まとめ
衛星インターネットはamazonやfacebookが名乗りだしているくらい将来性のある分野だということはわかります。
ソフトバンクの孫さんが出資している企業も一部混じっているみたいで魅力は高い分野なんだと思います。
もし、衛星通信が飛躍的に伸びていったら私たち日本でも使用が当たり前になる時代も来るかもしれません。Windows、apple、googleなどのサービスも気づいたら私たちの環境に浸透していますしね。